青空文庫

「ロンドン一九二九年」の感想

ロンドン一九二九年

ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん

初出:「改造」1930(昭和5)年6月号

下町風土文明開化異国情緒都市の異化分析的叙情的回顧的

書き出し

手提鞄の右肩に赤白の円い飛行会社のレベルがはられた。「航空ユニオン。27」廻転するプロペラーの速力を視覚に印象させるような配列法でこまかく、赤白、赤白。巴里。ロンドン。リオン。マルセーユ。9.オーブル通ヘイマーケットパレス・ホテル1.パーベル通レベルは射的店の風車に似ている。四時間前、鞄は巴里の飛行会社で白エナメルの計重器の上にあった。いまそれはロンドンのただなかにある。ホテルの古風なセセッション

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