えいがざっかん(よん)
初出:「セルパン」他、1935(昭和10)年2~6月
書き出し
一商船テナシティこのジュリアン・デュヴィヴィエの映画は近ごろ見たうちでは最もよいと思ったものの一つである。何よりも、フランス映画らしい、あくの抜けたさわやかさが自分の嗜好に訴えて来る。汽車でアーヴルに着いてすっかり港町の気分に包まれる、あの場面のいろいろな音色をもった汽笛の音、起重機の鎖の音などの配列が実によくできていて、ほんとうに波止場に寄せる潮のにおいをかぐような気持ちを起こさせる。発声映画の…
破片
電気看板の神経
人造人間