やまのことぶれ
初出:「改造 第九巻第一号」1927(昭和2)年1月
書き出し
一山を訪れる人々明ければ、去年の正月である。初春の月半ばは、信濃・三河の境山のひどい寒村のあちこちに、過したことであつた。幾すぢかの谿を行きつめた山の入りから、更に、うなじを反らして見あげる様な、岨の鼻などに、さう言ふ村々はあつた。殊に山陽の丘根の裾を占めて散らばつた、三河側の山家は寂しかつた。峠などからふり顧ると、必、うしろの枯れ芝山に、ひなたと陰とをくつきり照しわける、早春の日があたつて居た。…
19双之川喜41さんの感想
「日本人を 寂しがらせるために生まれてきたような芭蕉」には 吹き出した。 字が難解であり ルビの振り方が独自なので 手こずる。 終わりを待たずして 投了してしまった。