青空文庫

「死せる魂」の感想

死せる魂

しせるたましい

01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊

01 または チチコフのへんれき だいいちぶ だいいちぶんさつ

書き出し

第一章県庁所在地のNNという市の或る旅館の門へ、弾機つきのかなり綺麗な小型の半蓋馬車が乗りこんで来た。それは退職の陸軍中佐か二等大尉、乃至は百人ぐらいの農奴を持っている地主といった、まあ一口に言えば、中流どころの紳士と呼ばれるような独身者がよく乗りまわしている型の馬車で。それには紳士がひとり乗っていたが、それは別に好男子でもないかわりに醜男でもなく、肥りすぎてもいなければ痩せすぎてもいず、また年配

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