青空文庫

「オンチ」の感想

オンチ

オンチ

夢野久作55
労働者の苦悩奇人描写芸術家描写叙情的怪奇鬱屈

書き出し

一大戦後の好景気に煽られた星浦製鉄所は、昼夜兼行の黒烟を揚げていた。毎日の死傷者数名という景気で、数千人を収容する工場の到る処に、殺人的な轟音と静寂とがモノスゴく交錯していた。汽鑵場の裏手に在る庭球場は、直ぐ横の赤煉瓦壁に静脈管のように匐い付いている蒸気管のシイシイ、スウスウ、プウプウいう音で、平生でも審判の宣告や、選手の怒号が殆んど聞こえなかった。テニスの連中はだから皆ツンボ・コートと呼んでいた

2017/05/22

456e94a2268cさんの感想

現在の推理小説と比較すると、展開が簡素であるが、それなりに楽しめた。製鉄所の情景描写が鮮明で迫力があった。

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