青空文庫

「木魂」の感想

木魂

すだま

夢野久作65
日常の非日常病中苦悩自我の葛藤孤絶怪奇

書き出し

……俺はどうしてコンナ処に立ち佇まっているのだろう……踏切線路の中央に突立って、自分の足下をボンヤリ見詰めているのだろう……汽車が来たら轢き殺されるかも知れないのに……。そう気が付くと同時に彼は、今にも汽車に轢かれそうな不吉な予感を、背中一面にゾクゾクと感じた。霜で真白になっている軌条の左右をキョロキョロと見まわした。それから度の強い近眼鏡の視線を今一度自分の足下に落すと、霜混りの泥と、枯葉にまみ

2021/03/12

ひまわりさんの感想

一人称と三人称が錯綜しているけど文章として読みにくいわけではない。 多分これはわざと自他を明確に分離しないようにしたもので、作中での夢か現実か区別がついていない場面からもそれが分かる。 数学教師の主人公ということでハッキリと決まりきった物事が好きな性格が想像出来る。 しかし、科学と心霊、あの世とこの世などが区別されることなく混ざりきった内容になっているため主人公の揺れがよくうかがえる。

2019/07/06

751dc7908ee6さんの感想

ここまで人間の心理を上手く書き写せる人はいない

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