青空文庫

「眼を開く」の感想

眼を開く

めをひらく

初出:「逓信協会雑誌」1935(昭和10)年10月号

夢野久作25
下宿生活創作背景奇人描写文学不信回顧的孤絶鬱屈

書き出し

私は若い時分に、創作に専心したいために或る山奥の空家に引込んで、自炊生活をやったことがある。そうしてその時に、人間というものの極く僅かばかりの不注意とか、手遅れとかいうものが、如何に深刻な悲劇を構成するものであるかということをシミジミ思い知らせられる出来事にぶつかったものである。つまり私は、そうした隠遁生活をして、浮世離れた創作に熱中していたために、法律にかからない一つの殺人罪を犯したのであった。

2023/05/25

そらの青よりやまの青さんの感想

誰かのために何かをする 仕事だからとか何かのお返しだとか打算的なものじゃなくて 心から出た誰かのために何かをしたいという優しさの そんな人としてみんな持っているような当たり前の尊さを感じました。

2018/12/09

b25b0bd2dcfbさんの感想

創作に専念するため過ごした田舎暮らしの追憶。世俗との橋渡しをしてくれる目の悪い郵便配達手のために眼鏡と薬を頼むが、彼はある大雪の日、作家のために職務を果たそうとした途上で亡くなってしまう。 善人に善意をもって応えようとしたというに巡り巡って死を招くというのが悲しい。陽光を受け死に顔が安らかなものへと変わるラストがせめてもの救いか。その最後の場面は「極楽」「ありがたい表情」「南無」等仏教的な味付けがされているが「眼を開く」というタイトルはここにかかっているのだろう。気づき。悟り。

2015/06/07

65faba5e8315さんの感想

感動しました!!

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