青空文庫

「随筆「断片」」の感想

随筆「断片」

ずいひつ「だんぺん」

河上30
下宿生活創作背景文学不信療養生活内省的回顧的静謐

書き出し

一京都帝大の経済学部教授をしてゐた頃、大正九年九月の新学期から、私は経済学部の部長に補せられた。この地位には大概の教授がなりたがるのだが、私にとつて之は頗る迷惑であつた。と云ふのは、私はすでにその前年の一月に個人雑誌『社会問題研究』を創刊し、大概毎月一冊づつ之を刊行して居たから、いつも講義の準備に追はれてゐる私は、殆ど手一杯の仕事をして居るので、この上学校行政の俗務に携はりたくはなかつた。ただ学部

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