青空文庫

「一太と母」の感想

一太と母

いったとはは

初出:「女性」1927(昭和2)年1月号

下町風土家族不和少年の日常貧困叙情的回顧的静謐

書き出し

一太は納豆を売って歩いた。一太は朝電車に乗って池の端あたりまで行った。芸者達が起きる時分で、一太が大きな声で、「ナットナットー」と呼んで歩くと、「ちょいと、納豆やさん」とよび止められた。格子の中から、赤い襟をかけ白粉をつけた一太より少し位大きい女の子が出て来る、そういうとき、その女の子も黙ってお金を出すし、一太も黙って納豆の藁づとと辛子を渡す、二人の子供に日がポカポカあたった。家によって、大人の女

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