青空文庫

「時枝誠記」の作品

時枝誠記

ときえだもとき

生年:1900-12-06没年:1967-10-27

国語学と国語教育

こくごがくとこくごきょういく

初出:「文教の朝鮮 第一七九号」朝鮮総督府、1940(昭和15)年7月

10
2018/01/28

75dd8d6624fcさんの感想

現実と乖離した国語学と、それを実直に教授する国語問題の孕む問題点を端的にまとめている。国語という日本語の性質について、普遍性を欠いた民族言語であるとしているものの、適材適所言葉を衣服のように実用する方法を説き、皇民化政策に適用していることがわかる。 現代の国語教育問題に通用するリベラルな思想のもちぬしであったことが伺える名文である。

国語科学習指導要領試案(文法編)

こくごかがくしゅうしどうようりょうしあん(ぶんぽうへん)

初出:「新しい教室 第三巻第十二号」中教出版、1948(昭和23)年2月

28

国語学と国語教育との交渉

こくごがくとこくごきょういくとのこうしょう

――言語過程説の立場における――

初出:「国語科教育 第一集」全国大学国語教育学会、1952(昭和27)年5月28日

19

文学教育と言語教育

ぶんがくきょういくとげんごきょういく

初出:「信濃教育 第八二二号」1955(昭和30)年6月

9
2022/12/29

7f671cba0689さんの感想

今年度から施行されている高等学校の学習指導要領において、国語科の科目は大きく変更された。それによって「文学軽視」と叫ばれていることを念頭に本作を読むといろいろと考えさせられる。 筆者の言う通り、文学作品には道徳的な解釈や表現の芸術性が伴う。そのような曖昧な部分に国語教育の本懐を見出そうとするのは邪道と言えるかもしれない。 一方で、高等学校のカリキュラムの中で文学作品が扱われなくなると、“素晴らしい”文学作品に触れる機会が消え、それが子どもにとって大きな損失のように、世間では言われている。 今一度、冷静になって感情論を排し、国語教育とは何か、そして今の時代において何が求められているか考えれば、筆者のような思想に行き着くのかもしれない。

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