青空文庫

「「屍の街」序」の感想

「屍の街」序

「しかばねのまち」じょ

書き出し

私は一九四五年の八月から十一月にかけて、生と死の紙一重のあいだにおり、いつ死の方に引き摺つて行かれるかわからぬ瞬間を生きて、「屍の街」を書いた。日本の無條件降伏によつて戰爭が終結した八月十五日以後、二十日すぎから突如として、八月六日の當時生き殘つた人々の上に、原子爆彈症という恐愕にみちた病的現象が現れはじめ、人々は累々と死んで行つた。私は「屍の街」を書くことを急いだ。人々のあとから私も死ななければ

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