こく・はらたみき
初出:「中國新聞」中國新聞社、1951(昭和26)年3月16日
書き出し
詩人と小説家の混血児原民喜。君はとうとう自殺した。自分のための“鎮魂歌”を書き続けて来たから生きてくれるだろうと思ったのに、君の死を聞いて驚けなかったぼくは悲しい。自分の生存意識が生々しい。三十年の交友は今にして長い。詩誌“春鶯囀”特殊誌“四五人会雑誌”のころが憶われる。去年数回飲んだときもあの当時の君とちっとも変らなかった。僕あての遺書あらばあるいは骨を刺すようなことを書いているかも知れない。し…