青空文庫

「「トンネル」に就いて」の感想

「トンネル」に就いて

「トンネル」について

初出:「世界文學月報 第二期六號」新潮社、1930(昭和5)年11月1日

書き出し

曾て日本に遊んで『日本散策』(本全集の『日本印象記』)『さつさ、よやさ』などを書いたベルンハルト・ケッラアマンは、一八七九年の生れだから、日本流に云つて今年五十二歳になる筈だ。トウマス・マンとヤアコブ・ワッサァマンに次ぐ現代獨逸小説界の巨星である。一九〇六年作の『インゲボルグ』は抒情味の勝つたものであつたが、同九年の『白痴』以後は寫實的心理描寫を試みてゐる。同二十三年に出た『シュウェーデンクレエの

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