てんぐ
初出:「宝石 七、八月合併号」岩谷書店、1948(昭和23)年8月1日
書き出し
黄昏の町はずれで行き逢う女は喬子に違いない。喬子でなくてどうしてあんな素知らぬ顔をして通り過ることができるものか。貌といって、いつも巾で包んで正面きっているのだから分る筈はあるまいと——莫迦なことを、喬子は怖いのだ。そのくせ、人の様子を探ろうなどと、ひょっとすると、暗示にかけながら正体を見破ろうと計っているのかも知れない。きっとそうだ。憐れむべし、その手にのると思っているのか。近頃の流行に胡魔化し…
df28d9bd800fさんの感想
なかなかぶっ飛んだ話で面白かった