青空文庫

「「四季」緒言」の感想

「四季」緒言

「しき」しょげん

初出:「四季 花、納涼、月、雪」1900(明治33)年11月1日

書き出し

近来音楽は、著しき進歩発達をなし、歌曲の作世に顕はれたるもの少しとせず、然れども、是等多くは通常音楽の普及伝播を旨とせる学校唱歌にして、之より程度の高きものは極めて少し、其稍高尚なるものに至りては、皆西洋の歌曲を採り、之が歌詞に代ふるに我歌詞を以てし、単に字句の数を割当るに止まるが故に、多くは原曲の妙味を害ふに至る。中には頗る其原曲の声調に合へるものなきにしもあらずと雖も、素より変則の仕方なれば、

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