青空文庫

「同居人荷風」の感想

同居人荷風

どうきょにんかふう

初出:「新潮 第四十九卷 第十二號」1952(昭和27)年12月1日

小西茂也20

書き出し

荷風先生をわが陋屋の同居人(?)として迎える光栄を有したのは昭和廿二年一月七日から翌年十二月廿八日までの約二ヶ年の間であった。年少より秘かに敬愛していた先生に昼夜親炙することを得たのは、僕の生涯の喜びであり、つぶさにその間、僕は先生を観察し、その言行を毎日微細にノートしてきた。大判のノートで四冊にも及ぶその「荷風先生言行録」は、僕にとって古い恋文の如くであり、貴重な文献でもあるが、過去の日記や恋文

1 / 0