青空文庫

「文明の強売」の感想

文明の強売

ぶんめいのきょうばい

(断じて不正なり)

(だんじてふせいなり)

初出:「平民新聞 第二一号」1904(明治37)年4月3日

書き出し

○野蛮時代には腕力の強きもの勝ち、文明の世には正義なるもの勝つ。今日世界に於て文明と自称する列国は、皆野蛮から文明に遷る過渡の時代にあるもので、一方には腕力の極点なる戦備を維持し、又一方には正義を口にし人道を鼓吹しつゝある。我国の如きも近く日清戦争の頃までは、国民の目的は唯軍に勝つと曰ふだけで有つたらしいが、今度露国と開戦するに就て、只日本が強いと云ふ事を世界に誇るのみに満足せず、之と同時に正しい

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