青空文庫

「字幕閑話」の感想

字幕閑話

じまくかんわ

初出:「群像 第十三卷第十號」大日本雄辯會講談社、1958(昭和33)年10月1日

書き出し

映畫はさすがに大衆のものだけあつて、わたしのような外國映畫の臺詞を飜譯している、いわゆるスーパー屋さんにまで、ファン・レターならぬいろいろの手紙が、思わぬところから舞いこんでくる。半年ほど前だが、東北のさるところから屆いたはち切れるほど部厚な封書は、マニアじみた國字改良論者からのものだつたが、彼氏自ら苦心考案するところの略字、略号を克明に並べ立てて、中國の略字政策も遠くおよばぬ抱負經綸をるる述べて

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