青空文庫

「遺愛集」の感想

遺愛集

いあいしゅう

03 あとがき

03 あとがき

秋人7

書き出し

春分の日が近い。そとには私の好きな菜の花が咲いているだろうか。この罪を犯してから六年になろうとしている。一日、一日がかけあしで過ぎた感がする。罪人の心が有形のもの、無形のものに育くまれ、その情に洗われた裸の思念が数百首の短歌となり、この「遺愛集」となった。感謝であり、幸せである。ひと頃の私を知る人は変ったと思うだろうし、又、自身でもそうと感じて生きている。身は悲しむべきであるが、心はうれしいのであ

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