青空文庫

「枕物狂」の感想

枕物狂

まくらものぐるい

川田12

書き出し

老いらくの恋——その発生原因を一考するこの種の恋は、先づ以て、古今の芸術家の場合に折々見られる。芸術家の心は老を知らぬ常若のものなるが故に、といふのが普通の解釈である。常若人種なる芸術家は、たとひ現実に老いらくの恋をしなくても、恋する可能性を死ぬまで持ち続けて行く、と観ることが出来る。特に、偉大な芸術家に於てさうである。ほんの一例をあげれば、近松巣林子は老境に入つてから「万年草」「歌念仏」「冥土飛

2026/02/16

艚埜臚羇1941さんの感想

  井伊大老は 名だたる 能楽好きであった。城内で 能が催された とき よわい80才の 狂言師が 枕物を舞っている最中に 急病により 悶絶した。咄嗟に 地謡いの若者が 入れ代わって 舞台に捨てられた 笹を取り上げて 立派に 舞い納めたという。大老も さぞかし 御満悦で あったろうと 感じた。

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