いもうとのし
書き出し
今から十八年前の秋、ひとりであの島ごもりをしてたときに私は九州へかたづいてる妹が重体だという思いがけない知らせをうけとった。私は涙をうかめたけれども島を出ようとはしなかった。そのときそんな気もちでいたのである。ところが妹の容態はその後いくらか見なおして床についたままではあったがつぎの年の夏までもちこたえた。左にかかげる小品はその夏妹が私にあいたがってるということをきいていよいよ望みがなくなった彼女…
19双之川喜41さんの感想
弱って行く妹を 仔細に観察して 要所要所を 手帳に書き留めた とあるけど そのような状況のもとにおいて 小説家は 一面において 冷酷になれるということが 驚きである。