かいだんいちやぞうし
初出:「日曜報知 第百四十六號」 1933(昭和8)年3月12日
書き出し
一お福さんという老女は語る。わたくしのような年寄りに何か話せと仰しゃっても、今どきのお若い方々のお耳に入れるような、珍らしい変わったお話もございません。それでも長いあいだには、自分だけには珍らしいと思うようなことが無いでもございません。これもその一つでございます。わたくしが十七の年——文久二年でございます。その頃、わたくしの家は本郷の千駄木坂下町、どなたも御存じの菊人形で名高い団子坂の下で、小さな…
df28d9bd800fさんの感想
思いもよらぬ結末が面白かった