青空文庫

「独楽」の感想

独楽

こま

高祖18

書き出し

征旅蛾はあのやうに狂ほしくとびこんでゆくではないかみづからを灼く火むらのただなかにわたしはみづからを灼くたたかひの火むらのただなかへとびこんでゆくあゝ一匹の蛾だ夢に白鶏をみる暁のともしびほそく灯りて歳新し城太郎暁のともしびほそい庫裡に神さびた白鶏がククク、クと鳴いて羽搏いたあとは森閑となり鎮まる(鶏の面輪は阿母の俤あつて床しい)いま厳かにうつつなに——歳軋り現実に入り来る独楽秋のゆふべの卓上にして

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