餓えた人々
うえたひとびと
マンパウル・トーマス約19分
書き出し
デトレフは自分が余計者だという感じに、胸の底までおそわれるのを覚えた瞬間、まるで偶然のように、賑やかな人ごみに身をただよわせて、別れの挨拶もせず、あの二人の人の子の視線から消えてしまった。彼が身をゆだねた人波は、豊麗な劇場内の一つの側壁に添うて、彼を運んで行った。そしてリリイとあの小さな画家から、ずっと遠のいたと思った時、はじめて彼は流れに逆らって、しっかりと踏みとどまった。そこは舞台の近くで、彼…
2019/02/04
マギーさんの感想
人生を楽しむ凡庸な人々のように溺れてみたいと思いつつも、飛び込めずに彼らから離れる(逃げる)芸術家の懊悩は大変だ。
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