しろいくも
書き出し
白い雲竹内浩三満州というとやっぱし遠いところ乾いた砂がたいらかにどこまでもつづいていて壁の家があったりするそのどこかの町の白い病院に熱で干いた唇が枯草のように音もなく山田のことばでいきをしていたのかゆでたまごのようにあつくなった眼と天井のちょうど中ごろに活動写真のフィルムのように山田の景色がながれていたのかあゝその眼に黒いカーテンが下りその唇にうごかない花びらがまいおちたのか楽譜のまいおちるけはい…
2d5da82a7132さんの感想
人の命が遠い空の向こうで落ちる瞬間。 風が吹くように、静かに。白昼夢を見ているような作品でした。