かわのうえのしょくば
初出:「文学案内」1935(昭和10)年12月号
書き出し
黒い水面が時々石炭の切れ口のように、ギラギラと河波の照りかえし、中ひざまでせきとめられ、八本のミキサコンクリトがけの鉄骨に、歯をむきだし、カプリと、背筋をひきちぎる音波をうって、揺れてゆく河——脳味噌をぶち砕くような、のたうつ肚の底までピリピリと震動さす響。八尺胴切の鉄骨、首もとからねじられ、下の合首まで、蒸気鉄鎚のするどい拍車の折返えしを喰って、へどをはきキャップを平ッぺに曳きこまれる。ほうろ下…