青空文庫

「嵐の中で」の感想

嵐の中で

あらしのなかで

――伊井千歳に贈る――

――いいせんぞうにおくる――

初出:「詩人」1936(昭和11)年9月号

書き出し

嵐は今日も街々をかけずりまわっている君は一度でもこの嵐の原因について考えたことがあるんですかそれよりももっともっと大きい嵐についてもっと現実的な人と人とのつながりにおいて人間個々において人類全体において水平線的な風雨の原因について——嵐の日の何もできない一日をじっと反省の思惟にふけるがいい君はきっと希望の駿馬にまたがり倫理の手綱をにぎることができるのだ君はそのつぶらな瞳を輝かせるがいいその瞳は星を

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