かんしゃ
――救援会の人々へ――
――きゅうえんかいのひとびとへ――
書き出し
ふところにはびた一文もないここへ廻されたことも誰れも知らないだらう便りさえ奪れている身だ六日間便器とカビと煤とのあらゆる臭いにむされながらくさいめしを無理につめ込んで煤だらけの真っ黒い天井とにらめっこして生きた七日目ふと、独房までもつき抜ける声を聞いた「ここにSと云う男がきている筈ですがこの本と金をやって下さい……」思わず俺は格子にすがったHの声だおお、五十里をはるばると差入れにきた嬉しい仲間よそ…
a98a2cd23bf1さんの感想
どうにかして 感謝を伝えたいとの気持ちが ひしひしと 感じられます。どんな境遇にあっても 人間どおしの繋がりが 勇気をもたらすのだろう。