青空文庫

「幼年」の感想

幼年

ようねん

初出:「国民文学」1942(昭和17)年7月号

鍾漢1

書き出し

ひるさがりとある大門のそとでひとりの坊やがグライダアを飛ばしてゐたそれが五月の八日でありこの半島に徴兵のきまつた日であることを知らないらしかつたひたすらエルロンの糸をまいてゐたやがて十ねんが流れるだらうするとかれは戦闘機に乗組むにちがひない空のきざはしを坊やはゆんべの夢のなかで昇つていつた絵本で見たよりも美しかつたのであんまり高く飛びすぎたので青空のなかでお寝小便したひるさがりとある大門のそとでひ

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