あさ
書き出し
朝李箱妻は駱駄の様に手紙を呑んだまゝ死んで行くらしい。疾くに私はそれを読んでしまつている。妻はそれを知らないのか。午前十時電灯を消さうとする。妻が止める。夢が浮出されているのだ。三月の間妻は返事を書かうとして未だに書けていない。一枚の皿の様に妻の表情は蒼く痩せている。私は外出せねばならない。私に頼めばよい。オマエノコヒビトヲヨンデヤラウアトレスモシツテイル底本:「李箱詩集」花神社2004(平成16…
515386903a67さんの感想
起きていることを只ひらすらに受け入れている破綻した夫婦の過ぎゆく時間とおわりのように感じて読了しました。