青空文庫

「プールと犬」の感想

プールと犬

プールといぬ

槙本楠郎11

書き出し

公園の中の子供プールには、朝八時ごろから、もう泳ぎがはじまつてゐました。そんなに早く来る子は、みんな男の子ばかりで、たいてい威勢のいゝ、黒いふんどしをしめてゐました。どんなに深いところでも、やつと一メートルぐらゐしかないので、あんまり奇抜な泳ぎは出来ません。それに、面白い遊びをしようにも、まだ見物してくれる者が来てゐないのです。黒いふんどしの子供たちは、犬かきや、蛙泳ぎや、平泳ぎを、唇が青くなつて

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