はらっぱのこどもかい
初出:「児童芸術研究 第九号」1936(昭和11)年
書き出し
汽車のやうな郊外電車が、勢ひよくゴッゴッゴッゴッと走つて来て、すぐそばの土堤の上を通るごとに、子供達は躍り上つて、思はず叢から手を挙げました。けれどそれが行つてしまふと、またみんな一心に、自分の知らない草や花や虫や石をさがして、草原を分け進むのでした。いろんなものを拾ひ集めて、その名を覚えたり、それできれいな博物の標本をつくつたり、それを遠い街の子供会へ贈つてやることは、子供たちにはとてもうれしか…