そうじとうばん
初出:「教育論叢」1933(昭和8)年7月
書き出し
びつくりするほど冷たい井戸水を、ザブ/\と二つのバケツに一ぱい汲むと、元気な槇君はそれを両手にさげて、廊下から階段を登つて、トツトと自分の教室へ帰つて来ました。すると、だしぬけに、四五人の掃除当番の者が、口々にかう叫びました。「おい君、五年生のやつらが、僕たちのぞうきんを持つてつちやつたぞ!」「おれ、ほうきで追つかけたんだが、どうしても返さないんだ——」「三人はいつて来て、だまつて探してゐたが、『…