だいしょくぶつずかん
02 序
02 じょ
書き出し
自然界に棲息する人間に取つて、自然の觀察は決して忽にならない。中にも人間の生活を取卷く植物ほど人生に深い交渉を有つものはあるまい。吾人は全然知らぬ自然界の事物に對するよりも、よく其の物の名稱を知り形状を知るときに、そこに心から其の物を愛する情が起る。故に草木の如きもその名稱・形態より延いて生活状態までも知るやうになれば、到底離るべからざる愛着心を感ずる。本書著述の最高の目的は亦讀者を其處に導くこと…