しょうぎのはなし
書き出し
将棋の話外村繁僕達、阿佐ヶ谷に住んでゐる友人達が中心になつて、時時将棋の会を催すことがある。常連は井伏鱒二、小田嶽夫、上林暁、太宰治、木山捷平、古谷綱武、亀井勝一郎、中村地平君等である。時には上野から砂子屋書房主や尾崎一雄君。また一度などは遥か千葉から浅見淵君が参加したこともあつた。が、皆の腕前は非常にまづいらしく、記録係の、と言つても、ただ勝負の白丸黒丸を書くだけであるのだが、その僕が見ても、人…