青空文庫

「南北」の感想

南北

なんぼく

初出:「人間」1921(大正10)年2月

横光利一51

書き出し

一村では秋の収穫時が済んだ。夏から延ばされていた消防慰労会が、寺の本堂で催された。漸く一座に酒が廻った。その時、突然一枚の唐紙が激しい音を立てて、内側へ倒れて来た。それと同時に、秋三と勘次の塊りは組み合ったまま本堂の中へ転り込んだ。一座の者は膝を立てた。暫くすると、人々に腕を持たれた秋三は勘次を睥み乍ら、裸体の肩口を押し出して、「放せ、放せ。」と叫んでいた。勘次はただ黙って突き立ったまま、ひた押し

2022/03/29

19双之川喜41さんの感想

 瀕死の状態で 転がり込んだ男の遺体の上で 南の家の男と 北の家の男が くんずほぐれず 取っ組み合いを 繰り広げる。 介護の押し付けの 揚げ句だけど 藁小屋を 組で建てて遣ったりして 優しいところもあると感じた。

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