青空文庫

「エリザベスとエセックス」の感想

エリザベスとエセックス

エリザベスとエセックス

初出:「エリザベスとエセックス」富士出版社、1941(昭和16)年8月

片岡鉄兵417

書き出し

第一章イギリスにおける宗教改革は、単に宗教上だけの事件ではない。それは社会的な事件でもあった。中世紀精神のカビが払い落とされると同時に、それにむすびついた革命が、同様の完成度と同様の深達度をもって、俗世の生活にも、権力の座の組織のなかにも起こった。幾世代かにわたってこの世を支配した騎士と僧門は没落し去り、彼らの位置は新しい人間階級に移った。武士でもなく、聖職でもないその階級の、実力もあり活力もある

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