青空文庫

「東山時代における一縉紳の生活」の感想

東山時代における一縉紳の生活

ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ

初出:「藝文」京都大学文学部、1917(大正6)年8月号~12月号

勝郎177
学問的考察文学批評歴史的背景社会批評分析的厳粛回顧的

書き出し

予がここに東山時代における一縉紳の生活を叙せんとするのは、その縉紳の生涯を伝えることを、主なる目的としてのことではない。また代表的な縉紳を見出すことが至って困難であって見れば、一人の生活を叙して、それでもって縉紳階級の全部を被わんとするの無理なることは明白だ。しかしながら予の庶幾するところは、その階級に属する一員の生活の叙述によりて、三隅ともに挙げ得るまでには行かないでも、せめてこれによって縉紳界

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