青空文庫

「目に見えない怪物」の感想

目に見えない怪物

めにみえないかいぶつ

―能の現代化

―のうのげんだいか

書き出し

戰後になつてから餘り見なくなつてしまつたが、學生時代には僕も隨分足繁く能樂堂に通つたものだ。併し、正直に言ふと僕自身「能」の世界に入り込める樣になるには大分時間がかゝつた樣である。初めのうちは退屈で居眠りをしたりした覺えもある。ところが次第に「能」の魂みたいなものが分つて來た。いゝ能とつまらない能の區別がはつきり分つて來た。能も結局、曲と演者で、この二つがぴつたり息が合つた時初めて醍醐味が出て來る

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