ごくちゅうしょうそく
書き出し
市ヶ谷から(一)*宛名・日附不明僕は三畳の室を独占している。日当りもいいし、風通しもいいし、新しくて綺麗だし、なかなか下六番町の僕の家などの追いつくものでない。……こんなところなら一生はいっていてもいいと思うくらいだ。しかし警視庁はいやなところだった。南京虫が多くてね。僕も左の耳を噛まれて、握拳大の瘤を出かした。三、四日の間はかゆくてかゆくて、小刀でもあったらえぐり取りたいほどであった。十分間と口…
e182d47121e1さんの感想
獄中でもユーモアを忘れない生き方は素敵だと思いました。