青空文庫

「春の修善寺」の感想

春の修善寺

はるのしゅぜんじ

初出:「読売新聞」1918(大正7)年1月27日

岡本綺堂10

書き出し

十年ぶりで三島駅から大仁行の汽車に乗換えたのは、午後四時をすこし過ぎた頃であった。大場駅附近を過ぎると、ここらももう院線の工事に着手しているらしく、路ばたの空地に投げ出された鉄材や木材が凍ったような色をして、春のゆう日にうす白く染められている。村里のところどころに寒そうに顫えている小さい竹藪は、折からの強い西風にふき煽られて、今にも折れるかとばかりに撓みながら鳴っている。広い桑畑には時々小さい旋風

2025/05/15

8eb05d040692さんの感想

今でも夜の鐘は聴けるのだろうか、静かな一人旅、憧れてしまう。

2023/11/26

鍋焼きうどんさんの感想

旅の宿で鐘の音を聴きながら想像を逞しくする。大正時代の修善寺の風情を味わう。

2019/10/24

19双之川喜41さんの感想

 春を感じられない修善寺。 綺堂は、指月ケ岡の頼家の墓前で『修善寺物語』の構想を得たとある。 車中で耳にした海難事故の話しで 気が滅入っていたので 早くに 床にはいる。 創作秘話である。

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