青空文庫

「浴室」の感想

浴室

ゆどの

初出:「苦楽 第二巻第四号」プラトン社、1925(大正14)年10月1日

田山花袋23

書き出し

一……此処まで来れば、もはや探し出されるおそれはない。あらゆるものから遁れて来た。あらゆる障碍から、あらゆる圧迫から、あらゆる苦痛から。かう思つて、Kはじつとあたりを眺めた。サツと流れてゐる谷川が一番先きに眼に入つた。それはさう大して好いといふほどではないが、ところどころに岩石があつて、その上で新しい鍔広の麦稈帽を日にかゞやかしつゝ避暑客が鮎を釣つてゐるのがそれと指された。此方から向うの町に行く仮

2021/05/17

0036fe27d072さんの感想

人妻と世帯持ち男との山間の旅館へ2泊3日の死の道行き。よくあるストーリーだが死を決意しているだけに緊張感がある。死へ追い詰めらられていくいや死しか考えられない二人の愛の形が良く描かれている。

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