青空文庫

「ヴィルヘルム・ヴント」の感想

ヴィルヘルム・ヴント

ヴィルヘルム・ヴント

川合貞一15

書き出し

筆者は一九〇一年から一九〇三年にかけてライプチヒ大学にまなび、ヴントの講義を聴いた。丁度いまから半世紀前のことである。したがってその記憶も最早ぼやけてしまっている。しかしこの思出を書くについて彼の自伝(Erebtes und Erkanntes 1920)をひもといて見ると、彼の思想その他について、これまで漠然と考えていたことがかなりはっきりしてきたように思う。が、ヴントのように、己が思想の展開に

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