青空文庫

「烈婦」の感想

烈婦

れっぷ

高田3

書き出し

「世界情勢吟」と題して川柳一句をお取次ぎする。国境を知らぬ草の実こぼれ合いなんと立派なものではないか。ピリッとしたものが十七字の中に結晶している。ところでこれがなんと、八十三歳のお婆さんのお作なのだ、驚いていただきたい。井上信子、とだけではわかるまい。が井上剣花坊の未亡人だといったら、なるほどと合点なさるだろう。「婦人朝日」誌上で紹介されていたのだが、こぼれ合う草の実こそは真実の人間である。真実の

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