青空文庫

「歌麿懺悔」の感想

歌麿懺悔

うたまろざんげ

江戸名人伝

えどめいじんでん

初出:「面白倶楽部」1948(昭和23)年4月号

邦枝完二33

書き出し

一「うッふふ。——で、おめえ、どうしなすった。まさか、うしろを見せたんじゃなかろうの」「ところが師匠、笑わねえでおくんなせえ。忠臣蔵の師直じゃねえが、あっしゃア急に命が惜しくなって、はばかりへ行くふりをしながら、褌もしずに逃げ出して来ちまったんで。……」「何んだって。逃げて来たと。——」「へえ、面目ねえが、あの体で責められたんじゃ命が保たねえような気がしやして。……」「いい若え者が何て意気地のねえ

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