青空文庫

「夜の浪」の感想

夜の浪

よるのなみ

初出:「女子文壇」1913(大正2)年7月

書き出し

どちらから誘ひ合ふともなく、二人は夕方の散歩にと二階を下りた。婢が並べた草履の目に喰ひ入つてゐた砂が、聰くなつてゐる拇指の裏にしめりを帶びて感じられた。『いつてらつしやいまし。』と、板の間に手をつく聲が、しばらく後を見送つてゐることゝ、肩のあたりにこそばゆい思をしながら、あの女にも嫉妬を持つと民子は自分の胸のうちを考へた。綺麗な女ではない、けれどもそのおとなしさと、少くも自分がここに來るまでの幾日

2022/05/25

19双之川喜41さんの感想

 海辺を 多分 恋人同士が 散歩する。心象風景を 浪の 遣り取りに 託し 汐の 香りを 彷彿と させる。描き出して 巧みであると 感じた。

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