せいねん
書き出し
第一章朝のうちに神戸港を出帆した汽船浪花丸がひどくたどたどしい足どりで四国のこの小さな港町に着いたのは、もうその日の夕暮であつた。まだ船がかなりの沖合に動いてゐる時分から、ばたばたと慌しげに洗顔に出かけたり、狭い三等船室でよろけながら身仕度を始めたりしてゐた客たちは、もうわれ先にとひしめきながら甲板に押し寄せて行くのだつた。十一月の上旬で、空はどんより曇つて、なんとなく降り出して来さうな気配が感ぜ…
19双之川喜41さんの感想
「アニキトク」の 電報で 慌ただしく 帰郷する。 片思いの女たちを 見かけたりで 哀愁と 追慕の想いが 胸を塞ぐ。 未完なので 頭尾が 整っているわけではないけど 若き才能と力量は ひしひしと伝わる。