青空文庫

「ペンとインキ」の感想

ペンとインキ

ペンとインキ

初出:「九州日報」1923(大正12)年11月3日

書き出し

ペンとインキ夢野久作ペン先がインキにこう言いました。「お前位イヤなものはない。私がいくら金の衣服を着ていても、お前はすぐに錆さして役に立たなくしてしまう。私はお前みたいなもの大嫌いさ」インキはこう答えました。「ペンは錆るのが役目じゃない。インキはなくなるのがつとめじゃない。一緒になって字を書くのが役目さ。錆るのがイヤなら鉄に生まれて来ない方がいいじゃないか。インキがイヤなら何だってペンに生まれて来

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