青空文庫

「電信柱と黒雲」の感想

電信柱と黒雲

でんしんばしらとくろくも

初出:「九州日報」1924(大正13)年2月7日

書き出し

電信柱と黒雲夢野久作電信柱が寒い風にあたってピーピーと泣いておりました。黒い雲が来て、「何を泣いているのだえ」「寒いからさ。お前のような雲が来るから寒いのだ。こちらへ来ないでくれ」「おれが悪いのじゃない。風がわるいのだ。おれは風につれられて来るのだから」「おれは黒いものが大嫌いだ。この間も鴉がとまって、アホーアホーとおれを笑った」「それじゃこれはどうだ」と言ううちに白い雪をチラチラと降らしました。

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