青空文庫

「葬列」の感想

葬列

そうれつ

初出:「明星 十二号」1906(明治39)年12月

石川啄木62

書き出し

久し振で帰つて見ると、嘗ては『眠れる都会』などと時々土地の新聞に罵られた盛岡も、五年以前とは余程その趣を変へて居る。先づ驚かれたのは、昔自分の寄寓して居た姉の家の、今裕福らしい魚屋の店と変つて、恰度自分の机を置いた辺と思はれるところへ、吊された大章魚の足の、極めてダラシなく垂れて居る事である。昨日二度、今朝一度、都合三度此家の前を通つた自分は、三度共此大章魚の首縊を見た。若しこれが昔であつたなら、

2016/01/03

奥津棄戸明さんの感想

や前半部分の叙情的な情景描写、懐古談と比べて、繁の棺に取りすがる乞食女の夏の描写やふたりの馴れ初めの憂鬱さとやりきれなさ、非常に対照的だと感じた。

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